念願のマイホームとして中古の一戸建てを購入した際、私が最も優先して行ったのが玄関の鍵交換でした。家を譲り受ける際、不動産会社を通じて前の住人からすべての鍵を渡されたという説明を受けましたが、どうしても拭いきれない不安があったのです。それは、前の住人が合鍵をどこかに預けていたり、紛失した鍵を第三者が拾っていたりする可能性がゼロではないという点でした。また、売却活動中に多くの仲介業者や内見希望者が家に出入りしていたこともあり、防犯上の観点から、家族が安心して暮らすためには鍵を新しくすることが不可欠だと考えたのです。 当初は自分で行うことも検討しましたが、玄関の扉がダブルロック仕様であり、さらに防犯性能の高いディンプルキーを採用したかったため、信頼できる地元の鍵業者に依頼することにしました。業者の方はまず現状の鍵の種類を確認し、それぞれのシリンダーが経年劣化で動きが渋くなっていることを指摘してくれました。見た目には分からなくても、十数年使い続けられた鍵穴の内部には微細な埃や摩耗した金属粉が溜まっており、いつトラブルが起きてもおかしくない状態だったようです。最新のディンプルキーへの交換を提案され、その場でいくつかのサンプルを見せてもらいました。従来のギザギザした鍵とは違い、ピッキングがほぼ不可能で、鍵の複製にも高いハードルがあるという説明に、これなら家族の安全を託せると確信しました。 作業自体は一時間ほどで終わり、新しい鍵が手元に届いた瞬間の安堵感は今でも忘れられません。真新しい金属の輝きとともに、この家は今日から名実ともに私たちの城になったのだという実感が湧いてきました。玄関の鍵交換にかかった費用は数万円ほどでしたが、これから何年も続く安心な暮らしを考えれば、決して高い買い物ではありませんでした。中古住宅という、誰かがかつて暮らしていた場所を自分たちの聖域に変えるために、物理的な障壁を刷新することは精神的な区切りとしても非常に有効でした。これから中古物件への入居を控えている方には、インテリアの変更よりも先に、まず玄関の鍵を新しくすることをお勧めしたいです。それが、新しい生活を本当の意味でスタートさせるための第一歩になるからです。
中古住宅の購入を機に玄関の鍵交換を決意した理由